2024年11月18日月曜日

原種フジバカマの刈り取り

 2024年11月17日、碓東小隣接の原種フジバカマ育成園にて、フジバカマの刈り取りをしました。絶滅が危惧されている原種を守るため、株分けのみで増やして行く方法を採っています。そのために種が出来て園芸種と交配する前にこの時期に刈り取りを行っています。

フジバカマは秋の七草の一つで、万葉の時代から人々に親しまれてきた植物です。夏の終わりから秋の初め、茎の先端に直径5mmほどの小さな花を、長さ10cm前後の房状に多数咲かせます。フジバカマには「旅する蝶」と呼ばれている「アサギマダラ」のオスが好んで訪れます。フジバカマに含まれる物質〝ピロリジジンアルカロイド〟の摂取が性フェロモンの分泌に必要だからと言われています。

なお、今回の刈り取りや管理の一部費用は令和6年度ぐんま緑の県民税基金事業補助金を活用しています。

先ずはフジバカマ保護柵の取り外しから

刈払い機を使ってフジバカマを刈り取ります

運び出しやすいように、適当な大きさに纏めます

のぼりや掲示物の撤収も併せて実施

作業前(11/17 8:08撮影)

作業後(11/17 9:49撮影)

2024年11月10日日曜日

碓東流水池のアメリカザリガニ捕獲

 未来塾では定期的に碓東流水池でアメリカザリガニの捕獲、駆除を実施しています。アメリカザリガニは海外から入ってきた「外来種」であり、日本の生態系に悪影響を及ぼすとされ、2023年6月に環境省が「条件付特定外来生物」に指定しています。

 碓東流水池に当初はいなかった筈のアメリカザリガニですが、何故か棲みついており、流水地の生態系を破壊しています。また、流水地の法面・底部など穴をあけ、水の流出や強度低下を招き、ひいては事故発生のおそれもあります。

 「条件付特定外来生物」に指定されたことにより、アメリカザリガニを池や川など野外に(もちろん碓東流水池も)放すことは禁止となりました。適切な管理を行わずに自力で逃げ出した場合も違法となるので、逃げ出さないよう飼育する必要があります。なお、これらの違反があった場合には罰則(懲役または罰金)が科されます。

 地域の生態系を校内で再現することで、子どもたちに学習の場、遊びの場、癒しの場として活用して貰えるようにしたいと考えています。引き続き皆様のご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

アメリカザリガニ捕獲のようす

この日は95匹を捕獲

2024年11月9日土曜日

フジバカマの保護策用竹材準備

11月4日、 大谷地区の竹林でフジバカマの保護策用竹材を準備しました。これは碓東小隣接の「原種フジバカマ育成園」で、フジバカマが成長したときに茎の途中から折れてしまうのを防ぐために用いる保護柵として用いるものです。竹の性質から刈り取るのはこの時期が最も関しているとのことからこの日の作業となりました。

前日までの雨の影響で、足場が滑りやすいコンデションの中、作業開始。チェーンソーを使って竹を切り、枝葉を取り除き、約4mに切り揃えました。
来年、原種フジバカマ育成園で使用する予定です。作業に参加した皆さん、おつかれさまでした!

竹の伐採

枝を落として整えます

長さを揃えます

軽トラに積んでフジバカマ育成園へ出発!

皆さん、おつかれさまでした!!

2024年11月1日金曜日

アサギマダラの学習会

 2024年10月22日、「海を渡る神秘な蝶アサギマダラの異常気象による影響」と題して学習会を開催しました。講師は群馬ナチュラリスト自然保護協議会の宮前先生、大塚先生。
温暖化によるアサギマダラの北上および南下時期の変化と、フジバカマなどの開花時期に関してお話しいただきました。

 また、次代を担う子どもたちに命の大切さを考えて貰う方法として、紙しばい「翔べ!! アサギマダラ ~小さな命のバトンリレー~」を作成しましたが、この反響と今後どう活かすか話し合いました。

講師の宮前先生(左)と大塚先生(右)

標本をお持ちいただき、見せていただきました


当日の配布資料より

2024年10月16日水曜日

碓東小児童によるアサギマダラのマーキング

2024年10月10日(木)、碓東小学校隣接の「原種フジバカマ育成園」において、同校3年生を対象に「アサギマダラのマーキング体験会」を行いました。昨年に続き、2回目の実施です。

3年生は「総合的な学習の時間」を使って、碓東流水地やアサギマダラのことを学習しています。9月29日のマーキング練習に続いて、2人1組でマーキングをしました。この日はアサギマダラが数多く飛来していたので、急遽実施することになったのですが、練習の甲斐あって、とてもスムーズに観察、記録して、マーキングできました。

アサギマダラ生態の解明のため、有志に全国的にマーキング調査が実施されていますが、このように小学生が参加する事は少ないので、とても貴重な体験ができたのではないでしょうか。


先ずは捕獲したアサギマダラを観察して記録

羽根に捕獲地、日付、識別番号を書きます

先生方もマーキングに参加

原種フジバカマ育成園のようす

2024年10月5日土曜日

碓東小での紙しばい読み聞かせが上毛新聞に掲載

2024年10月5日(土)の上毛新聞に、先日、碓東小学校で行われた紙しばい「翔べ!! アサギマダラ ~小さな命のバトンリレー~」の読み聞かせの様子が掲載されました。

この紙芝居は同校隣接の「原種フジバカマ育成園」で捕獲、マーキングされた蝶「アサギマダラ」が鹿児島県喜界島で再捕獲されたというエピソードからなるもの。群馬ナチュラリスト自然保護協議会の皆さんにより、子ども達に旅する蝶、アサギマダラを通じて、命の大切さ、環境保護などを考えて貰うきっかけとして作成されました。

2024年10月5日付上毛新聞

読み聞かせのようす

紙しばい「翔べ!! アサギマダラ」より

2024年10月4日金曜日

碓東小児童のアサギマダラ観察

 2024年10月1日(火)、碓東小隣接の「原種フジバカマ育成園」において、同校児童を対象にアサギマダラの観察会を実施しました。

アサギマダラは「旅する蝶」「渡り蝶」として知られ、春から夏にかけて南から北へ移動し、移動先で産卵し一生を終える。秋になると、成虫になった次の世代が南へ移動します。なぜ移動するのか謎が多く、その解明のため、全国的にマーキング調査が実施されています。

この日は2年生と4年生が「原種フジバカマ育成園」に飛来したアサギマダラを観察しました。1年生はマーキングの見学もしました。
なお、3年生は総合学習の時間として、実施しています。(その時のようすはこちら)

アサギマダラ(原種フジバカマ育成園にて撮影)

観察会のようす

1年生はマーキングを見学
(個人情報保護のため低解像度としています)

2024年9月29日日曜日

「原種フジバカマ育成園」に看板・掲示板を設置

 碓東小隣接の「原種フジバカマ育成園」に看板と掲示板を設置することになりました。

先ずは、掲示板、看板となる木材の製材から。そのうち掲示板は板3枚を合体させて、1つの大きな板にして設置します。




製材、塗装が終わったら、柱に取り付けるための金具を取り付けます。実はこの金具もオリジナル、未来塾メンバーのお手製で、鉄の板を折り曲げて形を整えて塗装したものです。



次は、柱を立てて組み立てです。掲示板は板3枚をつなぎ合わせますが、ズレないようにダボできっちり固定。慎重に組み立て作業を進めます。







ところで、「フジバカマ育成園」の文字をどうするか? ペンキで文字を書くのも芸がない。話し合った結果、木の板を文字の形に切り抜き、貼ることに…










今回の活動の費用の一部は令和6年度ぐんま緑の県民税基金事業補助金を活用して行っています。

2024年9月28日土曜日

碓東小にてアサギマダラのマーキング練習

 2024年9月26日(木)、碓東小学校において、3年生を対象に「アサギマダラのマーキング練習」を行いました。

 先ずは群馬ナチュラリスト自然保護協議会代表の宮前和夫先生の挨拶。長年、蝶などを研究されており、県立自然史博物館専門委員として活躍されていた方です。また、碓東小の校長をされていた経歴もあり、今回の行事にご協力いただいています。

宮前和夫先生の挨拶

 次に、紙しばい「翔べ!! アサギマダラ ~小さな命のバトンリレー~」の上演(読み聞かせ)。群馬ナチュラリスト自然保護協議会の大塚さんに読んでいただきました。
これは次代を担う子ども達に旅する蝶、アサギマダラを通じて、命の大切さ、環境保護などを考えて貰うきっかけとして、群馬ナチュラリスト自然保護協議会の皆さんにより作成された紙しばいです。
この紙しばいには碓東小の児童も登場しており、お話の所々に、見覚えのある場所が描かれています。

紙しばい「跳べ!! アサギマダラ」の読み聞かせ

 いよいよマーキングです。マーキングの仕方を説明したのち、5つのグループに分かれて観察し、その結果を記録。そして、マーキング(羽根に捕獲地、日にち、個別番号など記載)しました。

未来塾 代表 松本からマーキングの仕方を説明


アサギマダラをみんなで観察
(肖像権保護のため低解像度としています)


マーキングのようす

2024年9月24日火曜日

旅する蝶「アサギマダラ」本年度初飛来!

9月24日(水)、碓東小隣接の「原種フジバカマ育成園」に、旅する蝶として知られるアサギマダラが飛来。今年はこれが初めての観察となりました。マーキング後、放ちました。
アサギマダラは東南アジアなどから海を渡り日本へ来て、再び戻って行きます。2023年には原種フジバカマ育成園で捕獲、マーキングしたアサギマダラが鹿児島県喜界島で再捕獲された記録もあり、このマーキングが研究グループによる飛行ルート解明に役立っています。

これからの長旅、頑張って!

羽根に観察地、日付など記録します


報告のため、記録も控えておきます

「アサギマダラ飛来中」のぼり旗を立てました

2024年9月22日日曜日

「原種フジバカマ育成園だより」作成しました

 
原種フジバカマの保全、育成活動が今年3年目に入りました。
今年度前半を振り返って、活動の様子をまとめた「原種フジバカマ育成園だより」を作成しました。また、昨年に実施した小学生のアサギマダラのマーキング体験の様子や、鹿児島県喜界島で再捕獲されたアサギマダラについて記載している新聞記事も載せました。

A4版カラー印刷で、原種フジバカマ育成園にて配布中。PDF版はこちら
制作費はぐんま緑の県民税基金事業補助金から支出されています。

併せて未来塾の公式ホームページも更新。「フジバカマ育成園整備とアサギマダラ」に関するページを新規設定、独立させました。活動時の写真を数多く掲載、ご紹介しています。